卵巣がんからの生還

2019.がん発覚から生還までの記録

⑯手術翌日

手術翌日。
熱37,8。
1番きつかった1日。

午前中に歩行訓練するというスパルタ!

しかし、今時手術翌日から歩行訓練するのは当たり前だそうで。
傷の癒着回避や回復を早める効果ありを信じて、気持ちを切り替えますが、なんとベッドから頭をちょっと持ち上げただけで吐き気が…。

つばだけが出て、力の入ったお腹はよじれて痛いのなんの。
えづきがおさまったところで少しずつ少しずつ恐る恐るベッドの背を上げてみます。
なんとか背もたれが直角になって、さてベッドに腰掛けようとするけれど、腹筋に力は入らないし、ずっと寝ていたせいで腰も痛い、傷跡は痛み止が効いているのか思っていた程痛くない。

ゆっくりゆっくり身体の向きを変えて足を床につけた時、またまた吐き気が…。
座った状態でえづくと、左側に入っていた管が内臓に突き刺さったかのような激痛が。

痛いよー。こんなに痛いのに立って歩くなんて無理無理ー。

さすがに見かねた看護師さんが、
「歩くのは難しそうだから、立ち上がって体重だけ測りましょう。」

元来、根性を売りにしている私。
立ち上がるだけなら根性で頑張る! と女の意地を見せ、看護師さんに抱えられながら立ち上がり体重計に乗りました。

驚くことに体重は減っていません。
骨盤内臓器全て取ったのに。
何も食べてないのに。
(後で聞いたところでは、点滴してる間は減らないでむしろ増えるそうです。)

汗だくになった身体をまたベッドに横たえ、疲れ切って眠りに落ちました。

まだ絶食なので、昼ごはんはなし。
でもお腹は空かないのであまり苦にはなりません。
2時半頃、再び歩行訓練が始まります。
今度こそ、少しでも歩くぞ!
意気込みは満々ですが、身体が中々ついてきません。
それでもベッドを起こした時の吐き気はなくなり、力の入らない身体を頑張って立ち上げ歩き始めました。
1歩2歩3歩…
10歩歩いた所でやっと病室の入り口にたどり着きました。窓側のベッドからたったの10歩で汗だく。
「ナースステーションまで歩きますか?」と
訪ねた看護師さんが私の顔をみてビックリ。
顔面蒼白になっているというのです。
慌ててベッドに戻らされ、汗だくのまま、また眠りに落ちました。

夫がお見舞いにに来てくれましたが、私はほとんど眠っていました。
身体って偉い!
手術で切り刻まれた身体をなんとか治そうとして、私に眠るよう指示を出してるんだ。

昼間寝ても夜も眠れました。
ただ、検温や血圧測定や寝返りやらで、まとまった睡眠が取れたとは言い難いですが。

身体には管3本、点滴1本。
尿管と両脇腹に管。
栄養補給の点滴。
どれも大事な管だけど、身動き取るのが難しいなぁ。


次回へ続く。